会長あいさつ


   

変革の時代に向けて

 

 平成30年も早や3ケ月が経過し、新社会人の姿がまぶしい時期になりました。会員企業の皆様にとっても、新しい年度を健やかに迎えられたことと存じます。 

 さて、最近の経済情勢は、昨年から緩やかな回復基調が続いており、当地域の主力産業である輸送機械は、海外向けの分野で自動車部品が好調に推移しています。機械工具業界においては、工作機械や切削工具は需要が拡大した一方で、ロボットやIoTなどの新技術が次々と登場した時期でした。製造業に自動化投資が広がる中で、この流れをチャンスと捉え、対応してい かなくてはならないと感じています。人と一緒に働く協調ロボットや画像認識しワークをピッキングするロボットが登場し、IoTは生産設備の稼働監視や遠隔操作における用途開発が進んでいます。ただ、少子高齢化時代の中、引き続き人手不足は深刻で、中小企業では業種によって、景気回復の実感がまだ浸透しているとは言えない状況だと思います。 

 

 海外に目を向けますと、経済面では総じて回復傾向にあるものの、アメリカのトランプ大統領の誕生、ロシア、中国の動き等、各国首脳のリーダーシップが強く発揮される反面、周囲の各国と協調しながら物事を進めていこうという風潮が薄れているように感じます。 


 改めて時代の移り変わりの速さを肌で感じる経営者の皆様も多いかと存じます。そこで、毎年2月に振興会が主催している経営活性化交流大会では、大会テーマを「時代のニーズに適応した企業経営を考える」とさせていただきました。講演第1部では、昨年創業百周年を迎えられた大同特殊鋼株式会社の嶋尾会長様から「縁の下の力持ち~特殊鋼のこれまでとこれから~」と題した講演があり、時代のニーズにこたえ続けた体験談を聞くことができました。対照的に、第2部では、新しい時代の生活スタイルを捉えたビジネスを展開しているアクショングループCEO 大津たまみ様の取り組みを講演していただきました。受講者の皆様には変革する時代の中で何かしらのヒントを得ていただけたものと思います。 

 

 名古屋中小企業振興会では、前身の「工業振興会」「問屋経営研究会」の時代から60年以上にわたり、幾つかの困難な時期を乗り越えてきました。 


 こうした中にあって、当振興会は皆様のご協力のもと、異業種の会員同士の情報交換をより密にするとともに、企業にとって有効な施策を名古屋市等関係機関の協力を得て、情報提供し、異業種交流が実感できるようなものに少しでも近づけて参りたいと考えています。 


 皆様、ご存知のとおり、名古屋圏は日本のものづくりをけん引する製造業が集積しています。自動車産業のクラスターが形成されているだけではなく、航空宇宙産業、食品産業、機械製造などの生産拠点が存在し、それを支える中小企業が集積しています。会員企業の皆様は非常に大きなポテンシャルをお持ちなのです。 


 名古屋市では、今年6月には名古屋城本丸御殿の完成公開を予定しています。8年後にはアジア大会の名古屋開催、9年後には、リニア中央新幹線が開通予定です。名古屋城天守閣木造化に向けた計画も、進行中です。この名古屋の持つ活力を背景に、会員企業の皆様がともに発展するよう事業運営に努めて参りますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

平成30年4月吉日

名古屋中小企業振興会 会長 野田道典

(株式会社ノダキ 代表取締役社長)