会長あいさつ


危機を生き抜く

 新年度に入り、多くの若者が社会人生活をスタートしました。ただ今年は、例年と異なり、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により入社式を中止したり自宅待機をさせたりしている企業もあるようです。感染拡大防止のため、外出自粛要請や、プロスポーツの開幕延期、大相撲の無観客開催、そして今年一番のイベントとなるはずであった東京五輪・パラリンピックが来年に延期されました。

 

 この十数年を振り返るだけも、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、今回の新型コロナウイルスの感染拡大など、これまで想像もしていなかった出来事が立て続けに起きています。まさに社会は激変期にあり、今まで積み上げられてきた知識やマニュアルだけでは対応できない未知の局面にぶつかっています。

 私たち中小企業が、このような激動の時代に対応し企業競争力を維持しながら持続的な発展を遂げていくためには、事業環境の変化に適応し、最善の戦略を選択していかなければなりません。今後はますます少子高齢化が進み、労働力不足の一層の深刻化が見込まれています。特に中小企業の現場においては、いかに生産性の向上を図るかが大きな課題です。その手法の一つとして、多様な人材の活用を促進するとともにIoT・AI、ロボットなどの新技術への対応を図っていくことが大切であると考えます。

 今回の新型コロナウイルス感染拡大で経済活動が停滞している中、逆に業績を伸ばしている企業もあるそうです。人々が外出を控えることを余儀なくされるなか、デジタル化(例:ネット通販、テレビ会議システム等)が様々な領域で進み、危機下でも着実に芽を伸ばす企業も存在します。

 

 こうした中にあって、当振興会は変化する時代のニーズに的確に対応していくためにも、会員企業の皆様のご協力のもと、異業種間での情報交換をより活性化するとともに、企業にとって有効な情報を名古屋市等関係機関の協力のもと、提供してまいりたいと存じます。

 皆様ご存知のとおり、愛知県は製造品出荷額は40年以上連続して日本一であり、第二位と比較しても群を抜いて多い額となっています。日本のモノづくりをけん引する製造業が集まり、自動車産業、航空宇宙産業、食品産業などの生産拠点が存在し、それを支える中小企業が集中しています。この地域の持つポテンシャルを背景に会員企業の皆様が発展していけるよう事業運営に努めてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

令和2年4月吉日

名古屋中小企業振興会 会長 前川功冶 

(豊中工業株式会社 代表取締役社長)